確固たる能力を持つ40歳になるためには!?チャレンジの30代!

確固たる能力を持つ40歳になるためには!?チャレンジの30代!

GCA FAS コンサルタント 園田一貴(そのだかずき)氏 公認会計士

監査以外のキャリアへ。「何か違う経験を積みたい!」

―会計士を目指したきっかけを教えてください
きっかけは私の母親の「大学在学中に何か資格取りなさい」という一言からでした。今思えば、私の母は薬剤師で、資格の重要性を身にしみて感じていたから、出た言葉だったんだと思います。
『さて、何の資格をとろうか』と考えた時に、私が通っていた慶応義塾大学商学部では公認会計士の資格を目指すことは割とボピュラーな事だったので気軽に勉強をスタートしました。そんなモチベーションだったので合格までには少し苦労しました...

―試験合格後に描いていたキャリアがあれば教えてください。
最初は育成環境が整っている中でスキルをしっかりと身に付けたかったので大手監査法人に行きたいと考えていました。ただ、私が就職した2010年は監査法人が採用をかなり絞っていた時期で、内定を頂けるか不安ではありましたが、なんとか、あずさ監査法人から内定を頂けました。

―監査法人ではどのようなご経験をされ、どのようなキャリアイメージを持たれていましたか?
私が所属していた第一事業部は、上場企業のクライアントだけでなく、独立行政法人や学校、病院などのパブリック企業も担当できる部署でした。実際に私は、インキやパイプなどの製造業、鉄道、独立行政法人、公益法人など幅広い業界の監査をしておりました。そのため、様々な企業の方、組織風土などに直接触れることができる監査の醍醐味を、より味わわせて頂きました。

ただ監査業務は、役職によって違いはありますが、業務自体は大きく変わらないのでキャリアイメージといっても、監査時代は、一緒に働いていたマネージャーやパートナーのようになるのかなぐらいのイメージしか持てていなかったですね。

3年くらい監査を経験した頃に、このままマネージャーやパートナーになるにしても監査しか知らなくていいのかなと思い始め、それから1年ほど経つとその感情は『何か違う経験を積みたい!』に変わってました。最初は転職を考えましたが、監査経験しかない自分に転職して何ができるのだろうか?という不安と怖さがあり一歩踏み出せない状態でした。

そんな時に、あずさ監査法人でアドバイザリー業務を実施しているAAS(Accounting Advisory Service)事業部から「もし転職を考えている人がいたらAAS事業部に異動してきてください」という内容のメールが全社メールで配信されてきました(本当の文面はもっとオブラートに包まれています(笑))。自信を持てる武器が欲しいと思っていた私はそのメールを見てAAS事業部に異動願いを出しました。
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監査と財務デューデリジェンスの違い

―AAS事業部に興味を持った具体的な理由を教えてください
AAS事業部への異動を考えた際、次のキャリアで伸ばしたい能力に悩んだのですが、やはり数字を扱う職業である会計士として、財務分析能力をより高めたいと考えました。

AAS事業部は、IFRS導入支援のチーム、決算早期化など会計関連のプロセスを改善するチーム、そしてM&Aの財務デューデリジェンス(以下財務DD)を実施するチームの3つに分かれていました。IFRS導入支援や業務プロセス改善支援も、企業にとって大きなインパクトを与えるやりがいのある業務なので検討はしたのですが、財務分析能力を伸ばすという点からは少し離れてしまうなと思い、最終的にM&Aの財務DDチームを希望しました。

―AAS事業部 M&Aチームでのご経験を教えてください。
主な仕事は財務DDです。
財務DDは、簡単に言うと、企業がある企業を買収する前に、その企業の財務状況を理解するための調査業務です。具体的には、買収対象会社はどのようなサービスや商品から利益を獲得しているのか、どんな資産・負債を保有しているのかなど多くのことを調査します。

あとは、企業の一部門や子会社を売却する際に必要となる、カーブアウト財務諸表作成業務もやりました。通常、売却対象となる部門や売却対象企業だけの(連結)財務諸表は作成していないので、そのような業務の依頼も受けることがあるんです。

―園田さんが感じた、監査業務と財務DD業務の違いを教えてください
監査業務と財務DD業務では求められる「期待」が違います。

監査は、企業が処理した会計処理が適切か否かの判断をする業務であり、監査クライアントからの質問も、会計処理があっているか否かの質問が大半です。そのため回答には、より「正確性」が求められます。

一方、財務DDは、"アドバイザリーサービス"であり、クライアントが買収対象会社の情報を得るために我々に"プロフェショナルとしてのアドバイス"を求めています。「あなただったらこの会社を買いますか?」クライアントから重たい質問をされる時もあります。その期待に応えなくてはならないという緊張感は常にありますね。

GCA FAS選択の理由

―どのタイミングで転職を考えましたか
転職を考え始めたのは、AAS事業部3年目あたりだったと思います。
私が実施している財務DDは、企業がM&Aを実施する一連の流れの中の一部分にすぎません。財務DDを経験していく中で、実務ではどのように我々が実施した財務DDが利用され、そして、どのような過程を経て企業が買収を決断するに至るのかに興味を抱くようになりました。

それを知るには、財務DD以外の業務に触れるしかないと思ったのですが、AAS事業部では、財務DDしかできない環境だったので、転職を考えました。
実際に転職活動で探した企業は、財務DDもやるけど、財務DD以外のM&A業務も経験できる企業という視点で探しました。

探してみてわかったのですが、実はそういう企業ってあまり無いんですよね。そんな中、唯一希望に合った企業がGCA FAS株式会社(以下GCA FAS)でした。なので、GCA FAS一択で転職活動をして、選考でダメなら違う人生を考えようと思っていました(笑)。

―大手監査法人からGCA FASに転職する不安はありませんでしたか?
GCA FASは一部上場企業の子会社であり、仕事の評判も聞いていたので、私自身会社に対する不安はありませんでした。ただ、家族には少し心配されました(笑)。
むしろ、業務面において、未経験の業務をこなしながら、新たな業務知識のインプットが間に合うのかという不安はありました。

―転職後、イメージと現実のギャップはありましたか?
業務面では、特にギャップは感じていません。手をあげれば、本当になんでもできます。
ギャップがあるとすれば、GCA FASは想像以上に「自由」だったことですかね(笑)。
私の場合は働き方ですね。M&A業務は一般的に、夜遅くまで働くようなイメージがあるかもしれませんが、私、18-19時に退社させていただいております。

私には1歳8か月と生まれたばかりの子がいるので、子供達が起きている間は、自分の時間は(当然)持てません。でも、本を読んだり、調べものをしたりする自分の時間をどうにか捻出しなければと考えて朝型に変えました。

子供達と一緒に20-21時に寝て、朝の3-4時くらいに起き、起床後2、3時間、脳が一番リフレッシュしている間に仕事や読書をして、洗濯物を干すなどの家事の(ほんの)一部をやり、その後7-8時に出社して18-19時には退社するという生活リズムに変えましたが、それも許容して頂いております。案件次第で難しい時もありますが...

―GCA FASと監査法人FASで違った大変さは感じますか?
業務幅の違いから生じる大変さがあるかもしれません。
監査法人FASだと、分業体制を採用していると思うので、財務DDだったら、財務DDのみの業務しか携わることができないと思います。
一方、GCA FASでは、担当できる業務の幅が広いため、多くのことを経験できます。財務DDはもちろんですが、それ以外にバリュエーション、FA、PPA、税務、IPO支援など色々経験できます。ただ、多くの業務がある分、新たな知識をインプットし、その業務の流れやアウトプットの仕方など、その都度考え、身に付けなければならない大変さがあります。

―転職されて、成長実感はありますか?
M&A業務の幅を広げたいと思いGCA FASに転職をしました。
実際、GCA FASで、新しいことにチャレンジできている事もあり、とても成長実感はあります。バリュエーション業務を経験することで、以前とは違った新しい視点でDDに取り組むことができます。案件を重ねる毎にステップアップしていく感覚がありますね。

―園田さんの今後チャレンジしたいことを教えてください。
GCA FASメンバー全員が目指しているのは、メンバーの一人一人がクライアントから直接指名されるアドバイザーになることです。そのためには、会計知識のみならず、コミュニケーション力や相談のしやすさなど総合的な人間力が必要になると考えています。その中で、今は、自分のできる業務の幅を広げ、その一つ一つの業務に真摯に向き合って、様々な状況の中でも決断できる、判断力を高めていきたいと思っています。

40代にどういうステージで働けるかは、20・30代での経験、そこから培った能力が重要になってくると思っています。30代の今、幅広いM&A業務の経験を積み、能力を磨いていくことで、確固たる能力を持った40歳になりたいですね。
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若手会計士へのアドバイス

―次のキャリアに迷っている後輩会計士に相談されることはありますか?
監査法人にいた時、「AAS事業部はどうですか?」とよく相談されましたね。
私の同期はたまたま社会人経験がある会計士が多く、転職に抵抗感がない方が多かったのですが、新卒で入所した同期や後輩の会計士は転職に迷っている人が多かった気がします。

キャリアチェンジを考えている場合、まずは監査法人内で、監査以外の業務が経験できる可能性があるか模索するのもいいと思います。私もそうでしたが、監査経験しかない状況でいきなり転職するのは不安だという会計士は多いのではないでしょうか。

アドバイスとして、転職や異動でも、まずは、自分なりにこの先どうしたいかという方向性を持ってから情報を収集したほうがいいと思います。
よくあるのが、最初から転職した会計士に話を聞きにいくと、その方の話に流されてしまう人が多いように感じます。

といっても、自分がやりたいことがわからない会計士もいると思うんです。
そういう時は、漠然とやりたいことを考えても見えてこないので、エージェントに相談するのも一つですし、それこそ会計士UPさんに相談するのがいいですね(笑)。

あとは、色々な業種の会社を見ることができる監査法人では、様々なキャリアを想像しやすい環境にあると思うので、何でもいいから、一つキャリアを設定してみるのも一つです。その設定したキャリアの人生を想像してみて、自分がどう思うのか、違うなと思ったらその選択肢とは別の選択肢のシミュレーションをしてみる。そうすることで、自分が目指したい方向性が少しずつ定まっていくのではないかと思います。
そうやってまずは自分なりに今後のキャリアを想定した上で、諸先輩方にアドバイスを聞きにいくのがよいと思います。

―転職して間もないタイミングだからこその新鮮な体験談を伺うことができました。ありがとうございました!

sonodakazuki_prof.JPGProfile
園田一貴(そのだかずき)
慶応大学商学部卒。2010年公認会計士論文式試験合格。
有限責任あずさ監査法人に入所。第一事業部にて上場企業や公益法人などの監査を担当。
AAS事業部に異動後は主に財務DD業務に従事
2018年7月GCA FASにコンサルタントとして入社