『有名コンサルティングファーム勤務の ベテラン会計士・若手会計士それぞれの目線で聞いてみた!』 ~コンサルで活躍する会計士のリアル~

『有名コンサルティングファーム勤務の ベテラン会計士・若手会計士それぞれの目線で聞いてみた!』 ~コンサルで活躍する会計士のリアル~

監査法人から初めての転職では、自分の専門分野として何を選択するか、まだまだわからない場合が多いものです。
そのような若手会計士にとって、多くの選択肢を有し、キャリアの可能性を拡げてくれる総合コンサルティングファーム「山田コンサルティンググループ」で活躍されている会計士のお二人にお話を伺うことが出来ました。転職したきっかけや、面接でのエピソードなど、これから転職を考えられている皆様にとって参考になるのではないでしょうか。是非最後までご覧ください。

プロフィール山田コンサルティンググループ株式会社
FAS事業部 副部長 
公認会計士 根本 直拓
氏(写真左)

<略歴>
大学在学中に公認会計士試験に合格。卒業後は山田FAS株式会社(現山田コンサルティンググループ)に入社し、以来10年以上様々なM&Aアドバイザリー業務に従事。現在は、上場会社向けアドバイザリー業務を行うFAS事業部にて、上場会社のM&A・資本政策を支援している。

プロフィール山田コンサルティンググループ株式会社
FAS事業部 コンサルタント
公認会計士 小澤 弘季
氏(写真右)

<略歴>
大学卒業後、4大監査法人へ入社、金融機関に関する監査証明業務に従事。山田コンサルティンググループへ入社後、上場会社同士の合併のFA業務や上場会社における株式交換及び株式移転に関する株式価値算定業務、フェアネス・オピニオンの提出等に従事。

なぜ会計士を目指そうと考えたのか

根本氏
根本氏
あまり立派な話はできないのですが、手に職をつけるため、簿記講座を申し込んだのが始まりです!
当時は素直に親のいう事を聞く子だったので(笑)そこから更に会計士を目指し、勉強漬けの学生生活を送りました。
小澤氏
小澤氏
わたしは小さい頃から数字がすごく好きだったという事も有り、数字を扱う仕事をやってみたいっていう気持ちが強かったというのと、税理士として開業している叔父が身近にいたという事もあり、会計士を目指すようになりました!
編集者
編集者
お2人ともに学生時代から、将来を見据えて努力を積み重ねて来られたのですね!

監査法人を経験せずに会計士コンサルとしてスタート

根本氏
根本氏
私は珍しいパターンで監査法人を経験しないで、現職に勤めています!
私が会計士試験に合格した2010年当時、監査法人が就職氷河期だったという事もありますが、コンサルが流行っていたという事もあってご縁を貰った現職でキャリアをスタートしました!
編集者
編集者
レアキャラですね!(笑)ご時世的な部分もあっての事と思いますが、監査法人からスタートされる方が多い中、何か違いを感じることはありますか?
根本氏
根本氏

そうですね、やっぱり同期がたくさん居る事は羨ましいと思う時はありました(笑)。それはさておき、弊社にも監査法人出身者は多数いて、監査をやってきた方達は数字を読み取る力に長けています。

ただし、監査法人の仕事の進め方とコンサルの仕事の進め方は異なる事もあり、監査を経験しているが故に、戸惑う人もいました。
編集者
編集者
確かに、監査法人時代の同期とは一生のお付き合いになる方もいるでしょうし、そこは有難い環境ですよね!監査法人とコンサルで仕事の進め方やスタンスが違うのは、具体的にどういう部分でしょうか?
根本氏
根本氏
ですね(泣)例えば、スピード感です。コンサルにおいては監査法人よりも仕事のスケジュールがタイトである事が多いので、即時のコミュニケーションが求められます。例えばメールは1時間以内に必ずレスするとか。このあたりは監査法人出身者が最初に戸惑う点です。だよね?
小澤氏
小澤氏
それはその通りです。私自身も監査法人在籍時はクライアントからのメールを2~3日返信しなかったこともしばしば...(笑)今は即レスを意識しています。

監査法人から転職しようと考えたきっかけ

小澤氏
小澤氏

一方で私は試験合格後、大手監査法人からキャリアをスタートしました。受験生時代は「監査」というものを良くわからないまま、受験対策として勉強をして、そのままの慣習的に監査法人に入所する方が多いと思います。私もそうでした。

実際監査のお仕事をしてみて、やりがいはもちろんあったものの、新たな分野にチャレンジしたいという気持ちが芽生えて転職をしました。
編集者
編集者

ありがとうございます。王道のキャリアですね!この記事の読者の方も共感される方が多いかと思います。

よくあるお悩みとして監査法人を辞めるにしても、修了考査の合格と主査を経験してから辞めた方がいいのか。という論点があるあるかと思いますが、小澤さんはその点、転職活動をしていた当時どのようにお考えでしたか。またどのようにご転職活動をされましたか?
小澤氏
小澤氏

そうですね。私の場合は小さめのクライアントで主査経験も積ませていただきましたが、主査経験の有無は正直そこまで大きな影響はなく、どちらかというと修了考査に合格してから転職することが一つの良いタイミングだったと思っています。

転職活動について、最初は色々な先輩や知り合いの方、またエージェントさんに相談して情報を幅広に集めました。その中で編集者を通して現職に入社しました。
編集者
編集者

ありがとうございます!修了考査を一つの目標にキャリアチェンジをされるのがオススメということですね!また編集者のご利用も本当にありがとうございました!

小澤さんとも1年以上のお付き合いになり、当時、山田コンサルさんの面接にあたり、私(キャリコンサルタント:平井)と面接ロープレをさせて頂いたのが懐かしいです(笑)
根本氏
根本氏
そんなことやってたんだね(笑)あの面接はロープレ通りしゃべれてたの?(笑)
小澤氏
小澤氏
ええ(笑)私なりには頑張りました...!(笑)
編集者
編集者
根本さんもご面接にご対応頂いていたのですね!面接官視点で見ているポイントや評価してくださったポイントを良かったら教えてください!
根本氏
根本氏

色々言いたい事はたくさんありますが、コンサルタントに必要なのは最終的に「素直さ」だと思います。たくさんの事を勉強して吸収していく必要があるので、過度にプライドが高い人間は向かないし成長しない。素直さが1番大事です。

会計士である時点で、真面目に努力ができて数字に強いというのはわかっていることなので、主に見ているのはそこです。
編集者
編集者
メモメモ...、今後の面接対策ロープレではそのようにさせて頂きます(笑)

根本氏

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入社前と入社後のギャップ

根本氏
根本氏

弊社の場合、入社後ギャップがあったという話はあまり聞かないすね。個性の強い会社なので、我々採用面接に関わる側もミスマッチがないようにじっくり面接で説明します。

入社してみて、「期待していたのと違う!」 という事は採用側としてもあまりないので、良い採用活動ができているんじゃないかなと思っています。小澤さんは入ってみてぶっちゃけどう?
小澤氏
小澤氏
そうですね!選考の過程で良い面と悪い面の両方を教えて頂けましたし、私としても覚悟を持って入社を決意したので、あれ?という事はそこまでないですね! 私自身もあまり取り繕う事なく、素直に(笑)面接を受けましたので、お互いにミスマッチは少なかったと思います。
編集者
編集者

素晴らしいですね!ご転職活動中の方にとって1番怖いのが、入社してみたら話が違ったというリスクだと思いますので、この記事をお読みになられる方もご安心されることと思います!

山田さんに対してではなく「コンサル」というお仕事に対しては実際に挑戦してみていかがですか?
小澤氏
小澤氏

そこはやはりクライアントワークの性質やスタンスは、監査とコンサルでは全く異なるので、入社前に想像できていた部分と想像できていなかった部分はもちろんありました。

1番は先ほども少しお話に出たスピード感です。クライアントからのメールには1時間以内に返信するなど、コンサルとして働くために必要なマインドセットは監査法人では身に付き辛いので、そこに馴染むまでは個人差があるかもしません。
根本氏
根本氏

そうだね。例えば、コンサルを雇う事は法定義務ではなく、クライアントに提案して、その内容に納得してもらう必要があるからね。そこらへんは監査とは大分違うよね。

一方で監査法人出身者の皆さんはドキュメンテーションスキル、数字から事実を読み取る能力等、コンサルをやる上でアドバンテージはかなり高いから、良いところはそのまま磨きながら、慣れていくのが良いと思います。
編集者
編集者
監査法人では身に付き辛い部分と逆に強みになる部分も教えて下さり、ありがとうございます!その通りですね。

会計士が監査法人を経験しないメリットとデメリット

根本氏
根本氏

はい!少し脱線しますが、若手に伝えたいのでお話させてください。監査法人を経験しないでコンサルにいきなり就職するメリットとデメリットです

まずメリットとしては、クライアントサービスに従事するのに必要なマインドセットが磨かれるという事です。社会人にとって、初めて入社した会社の習慣はその後のビジネスマインドの基礎となります。監査法人からキャリアを始めるとスピード感やクライアントに対するホスピタリティが磨かれづらいのは事実としてあると思います。

一方で初めからコンサルで働いている人は、クライアントに付加価値をどう提供するか?という事を追求するマインドセットがスタンダードになっていますから、同じ会計士でも全然雰囲気が違うと思います。なので、将来自分がどうなりたいか次第ではありますが、コンサルにいつか挑戦したいと思っているなら、まっさらな状態でコンサルチャレンジするのも私はいいと思います。

またデメリットですが、将来もし会計士として独立したい、フリーランスになりたいとなった場合、独占業務である監査の仕事ができないというのは大きなデメリットだとは思います。私自身、監査での独立を考えているわけではありませんが、このご時世どうなるかわかりませんから、会計士固有の業務に従事できず、業務の幅が狭まるというのは正直大きなデメリットだとは思います。
編集者
編集者

実体験から貴重なアドバイスありがとうございます!確かにそれは一長一短ですね。

もしコンサルに将来挑戦されたい若手会計士の皆さんも、全てがリスクなく実現できる選択肢は存在しないとは思いますが、根本さんのお言葉の視点も念頭に置きながら、ご本人の思考とバランスの良いタイミングを慎重に見計らって行動していきたいところですね。

小澤氏

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若手会計士に一言キャリアアドバイス

小澤氏
小澤氏
そうですね。監査とコンサルでまったくの畑違いな印象があるかも知れませんが、やはり数字を扱う仕事としては変わりなく、資料の見方や会計の知識は必ず役に立ちますので、1年前の自分も転職して通用するのだろうかと不安でしたが、意外と大丈夫だよ(笑)と伝えたいですね。
編集者
編集者
ありがとうございます!そう言って頂けると小澤さんをご支援させて頂いた担当としても本当に嬉しいですし、キャリアに悩む会計士の皆様の勇気にもなる素敵なコメントですね!根本さんはいかがでしょうか。
根本氏
根本氏

はい!私からは若いうちこそ、「少し馬鹿になって突き詰めて仕事をしてみてほしい」という事です。それが監査法人に残る方なら監査馬鹿になって突き詰めて、誰よりも詳しくなってみるのもいいでしょうし、コンサルならコンサルとしていい意味で尖っていくこと、なんの仕事に就いても馬鹿になってがむしゃらになってやった先にしか見えない世界があります。これは本当なので信じて欲しい。

私自身も仕事に限らず、学生時代の習い事もそうでしたが、ハマると異常なくらいに拘りをもって突き詰めるタイプで(笑)でも結果それが自分の強みになります。中途半端なスキルをたくさん持つより、誰にも負けないスキルを数個で良いので持つ方が結果、稼げる会計士になります!
編集者
編集者

力強いアドバイスありがとうございます!おっしゃられる通りだと思います。会計士さんは専門職になりますので、ゼネラリストを目指すよりも専門家として自身の得意分野を突き詰める方向に努力をした方が結果、成功しやすいということですね。

若くて体力のあるうちに頑張れば、30代~40代以降になった時のお給料や生涯賃金で言えばきっとその努力は無駄にならないですよね。

お2人とも本日は貴重なお言葉をたくさん頂き、ありがとうございました!
益々のご活躍、心より応援致しております!

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プロフィール山田氏
根本 直拓 氏 (公認会計士)
山田コンサルティンググループ株式会社
FAS事業部 副部長

プロフィール小澤氏
小澤 弘季 氏 (公認会計士)
山田コンサルティンググループ株式会社
FAS事業部 コンサルタント

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